即興スピーチと言っても、結婚式で急にその場でスピーチを求められたときなどだけではなく、たとえば大きな会議で発言を求められたとき、プレゼンしているときに観客から質問が来て答えないといけないときなど広く「準備なしにその場でうまく話をしないといけない場面での話」を指しています。
こういうスピーチは、会社でも役職が上がるに連れて頻繁に求められるようになるのは、社会人の方ならお分かりの通りです
英語では、準備しないスピーチは、Prepared speech(用意されたスピーチ)に対して、Spontaneous speech(自発的なスピーチ)というようです。
この Spontaneous speech(自発的なスピーチ)の上達法についてハーバード・ビジネス・レビューのポッドキャストで語られています。
話し手は「Think Faster, Talk Smarter(速く考え、賢く話せ)」という本の著者で、スタンフォード大学経営大学院の講師Matt Abrahams(マット・エイブラハムズ) 氏です。
以下は、私が聞いて考えたことを、メモしたものです。(聞き流しなので間違いはあるかも…)
1.不安をコントロールする
a.深い腹式呼吸
吐く時間を吸う時間の2倍とる
b.未来志向の考えを止めて、現在志向へ
マインドフルネスと同じく 今に集中する
c.練習ラウンドを繰り返す
たとえば、質問が予想される場合は、自分で想像したり、他の人に尋ねたり、今なら生成AIを使って想定質問を出してもらって、練習する
大事なのは、想定質問への回答を覚えることではなく、臨機応変に対応する準備をすること
2.構成を身につける
話は
・何をいうか
・どのように言うか
を考えることになるが、後者は構成(構造 Structure)、つまり話のパターンを身につけておくことで、前者に集中できる。
例)乾杯の挨拶を頼まれたときに WHAT構成
W 私達はなぜここにいるのか
H あなた(スピーチする人)は、どうこのイベントと繋がっているのか
A 逸話 あなたとイベント(結婚式なら花婿花嫁)との逸話
T 感謝
3.なにを言うかは、あまり重要ではない?
イントネーションや話し方は印象に残るが、話の内容は、書き言葉に直してみると意味をなしていないスピーチも好印象を与える。
4.繰り返し、反省し、フィードバックする
スピーチもスポーツと同じ、「繰り返し、反省し、フィードバックする」ことで上達する。客観的に見て反省するために、記録する。
5.上手に話そうと思わない
上手くやろうとすることが、実行する能力を妨げている。
6.メッセージの焦点を絞る
延々ととりとめのない話をする人がいるが…これは時間泥棒。
話を伝えるために必要なのは、次の2点
1.今何がリスナーにとって重要なのかを考える
2.スピーチで達成しようとする目的は何なのか
目的は
・情報(を伝える)
・感動(させる)
・行動(させる)
のどれなのかを考える
感想
我々日本人から見ますと、欧米人はスピーチやプレゼンが上手なので、即興のスピーチも皆OKだろうと思いがちですが、案外そうでもないらしいです。
準備したスピーチとは別物で、欧米人でも上手くいかないと悩んでいる人も少なくない。
私も、その場でのコメントや挨拶が苦手で、仕事柄場数を踏んだ方ですが、あんまり上達しなかったです。(反省とフィードバックがなかった(^_^;))
仕事を辞めても、今後もいろんな場で即興スピーチの機会はあるので、スピーチのパターンを身につけることなどは参考にしたいと思います。
それと、Chat GPTなどの生成系AIを活用して、即興コメント力を鍛えることはやってみたいです。