ロルフ・ドベリの「Think Clearly 最新の学術研究から導いた、よりよい人生を送るための思考法」のなかに
「良い本を2度続けて読むことで、得られるものが2倍、どころか10倍になる」
という趣旨のことが書いてあります。
とくに年齢を重ねてくると、
濫読するより少数の本を繰り返し読んだ方が良いと…
私も還暦過ぎて、同様のことを感じていて、趣味としての読書を少し変えつつあります。
昔からの読書法は今読書家がやってることの反対
もしかすると、古来からの読書法が参考になるかもしれません。
例えば、貝原益軒の「和俗童子訓」に本の読み方について書いてあります。
箇条書きにするとこんな感じです。
- - 読む前に、机をかたずけ、手を洗い、心を落ち着ける
- - 机に向かって姿勢を正して読む
- - 速読を戒め、一字一句大切に読む
- - 繰り返し読む
- - 音読する
- - 読んだ内容を記憶する
- - 最初から最後まで読み通す
- - 複数の本を並行して読まない
今読書家と言われる人たちがやっていることは、凡そこれと正反対ではないでしょうか。
- どんなところでも読む
- 寝っ転がっていても読む
- 速読する
- 黙読 一字一字追うのではなく意味の塊として捉える
- 必要なところだけ読む
- 数冊の本を並行して読む
なかには
7.本をバラバラにして持ち歩く
ということを自慢している人もいましたね。
私も読書家ではありませんが、だいたい似たようなことをしてました。
ただ、首や肩が凝りやすいのと老眼が進んだこともあって、ここ10年は
1.しっかり椅子に座って書見台を使って読んでいます。
それに加えて最近は、少し昔帰りというわけではないですが、なるべく
2.選び抜かれた本を何度も読む
3.時には音読する(家族に聞かれないように)
4.はじめから終わりまで読み通す
5.でも、つまらないと思ったら止める(昔と違って本は沢山ある)
6.1冊の本に集中して読む(並行して読まない)
ようにしています。
とくに最後の「1冊の本に集中して読む(数冊を並行して読まない)」のは良いと感じます。
以前から本を読んでいて、途中で他の本に替えて、また戻っても急に内容がつまらなくなることが多かったので、読み通す割合が高くなったと思います。
(映画も中断すると、最後まで見れなくなることが多いです)
さらには
7.オーディオブックで聞いたものや映画など映像作品で見たものを読む
のは楽しいですね。
前より読書が楽しくなっていると感じています。
最近はWOWOWドラマに合わせて「シャイロックの子どもたち」(池井戸潤)を読みました。
「功名が辻」全4巻(司馬遼太郎)は、中断を繰り返しながら1年かけて読んだので、とくに感銘するところもなく…(;^_^A