還暦過ぎても

還暦過ぎても、心は少年のまま…

「昭和史の人間学」半藤一利 〜 「陸軍 極悪人」で検索すると…

「昭和史の人間学半藤一利 文春新書

昭和史 とくに太平洋戦争に突入し敗戦に至るまでに関わった人物(軍人が中心)についての人物評 2021年1月に亡くなった半藤氏の著作から抜粋したものです。

 


戦争という異常な状況において人間は本性をさらけ出す

歴史とは人間学である

 

印象に残ったのは、服部卓四郎と辻政信の2人の陸軍参謀です。

 

2人でやったことは

にもかかわらず、責任を取らず、人のせいにして生き長らえる…

 

この2人は「膨大な数の日本兵を無駄死にさせた最悪のコンビ」であり
服部は「デマを流して部内工作をする策士」
辻は「反省の『は』の字もない大嘘つき」

と評せられています。

 

辻は、戦犯指名を恐れて逃亡、帰国後は衆議院参議院の議員になっています。

いまネットで「陸軍 極悪人」と検索すると、辻政信のことが出てきます。半藤氏の著作の影響でしょうか。

 

この2人は勲章欲しさから暴走したとあります。
私はこれを東芝の崩壊劇と重ねて見てしまいます。

 

東芝の歴代トップ(西田、佐々木、田中ら)も、自らの野心(財界のトップになり勲章が欲しい)のためにリスクの高い事業へ暴走するのですね。

私欲にまみれた野心家がハッタリが効くというので出世していき、反対に才能があり功績のあった人物が外されることは、昔も今も変わらないようです。

 

どこの企業でも同様です。
会社で偉い人が、人物が優れている、とか、識見があるとかいうことは稀です。どこかズルそうで尊大な顔をしています。

私も某大企業(検査の不正がずっとネットニュースになっている会社)の経営会議を見たことがありますが、程度の低い、責任のなすりつけ合いで「2度と出るか!」と思ったものでした。